ヨーロッパの緯度 冬のヨーロッパ
唐突だが、北海道と同じ位の緯度に位置するヨーロッパの国は?と問われて、どこか即座に答えられるだろうか?「学校で習ったような気がするけど・・・。」なんて方もいらっしゃるのではないだろうか。
正解は、スペイン(北西部)、フランス(南部)、イタリア、ハンガリーなど。
もう少し詳しく見ると、例えば稚内市が北緯45度40分、ほぼ同緯度のヨーロッパの都市はといえば、イタリアのミラノが北緯45度47分で、それに相当する。ちなみにヨーロッパ最南端のタリファ岬は北緯36度で日本でいえば福井県や長野県などと同緯度、最北端になるとノルウェーの「ノールカップ」でその緯度は北緯71度10分21秒となり、北海道北端の宗谷岬の北緯45度31分21秒よりはるかに北の位置となる。
このように、日本と比較すると、あらためてヨーロッパ諸国は全体的に緯度の高い場所に位置するのがわかる。
「それほど緯度が高いのなら、冬のヨーロッパはさぞや寒いだろう」と思ってしまうが、授業でも習ったように、実際には、暖かい「北大西洋海流」と「偏西風」のお蔭で、その緯度の高さから想像するほどには寒くない。特に、「地中海」沿岸部からイベリア半島にかけてのエリアは、日本と同緯度のエリアと比較すると冬は温暖で、春や秋の爽やかで気持ちの良い天候も相まって、マルセイユやニース、サントリーニ島、シチリア島、マヨルカ島など、ヨーロッパ屈指のリゾート地が地中海沿岸部に多く集まっているのも確かに頷ける。
とはいうものの、「地中海」から見てヨーロッパを挟んで北側の「バルト海」や「北海」沿岸部、ヨーロッパ中部から東部、そして北部にかけてのエリア(特に内陸部や、山間部)は、やはり冬ともなればその寒さは中々のもの。
地域によっては、天候や緯度のせいで太陽にあまりお目にかかれない日も多かったりして、実際にそんな季節に一人で旅をしていると、もの悲しさや寂しさ、切なさがふと心の隙間に入り込んでくる瞬間があったりもする。
しかしながら、一方でその寒さと暗さこそが、「冬のヨーロッパ」を一際美しく見せる要因でもあったりして、特に地方都市の小さな広場や石畳の路地などの冬の光景は情緒的でしっとりと美しく、ヨーロッパの文学や絵画、映画などの名作の数々は、こういった風景、土壌もあるからこそ、生まれたんだろうな、と思わせるような、詩的な雰囲気に満ちているのだ。
ヨーロッパの冬の旅、特に寒い地域の旅は、恋人や家族、友人同士でも勿論、それなりに楽しめるが、冬の寒くて暗い時期にこそ、是非一人で旅をしてみるのがおすすめだ。
寒さと暗さ、もの悲しさとうら寂しさの中にひっそりと佇む、透明で切実な美しさが、あなたの心にきっと何かを残してくれるに違いない。
それはささやかかもしれないが、あなたの人生の糧になる。
人は美しい風景ではお腹いっぱいにはならないし、
それだけで生きて行かれるわけではない。
それでも。
何かを感じた後の心の小さなひだが、
ほのかな喜びや感動の集積が、
人を少し元気にしてくれる。
手袋とマフラーをつけ、コートの襟を立てながら、一人で歩く石畳の道。
もしくは、ダウンジャケットを着こみ、帽子をかぶってそぞろ歩く名所、旧跡。
オンシーズンのように、人でごった返すこともなく、比較的のんびりと気ままに色々と見て回れるのも、また魅力だ。
人によっては、あまりの寂しさに、時に心が少し折れそうになってしまうかもしれないが、
その孤独をも楽しめる人、
ゆっくり何かを考えたい人、
何かに疲れた人、
そんな人は、「冬のヨーロッパ 一人旅」
ぜひ一度試してみて欲しい。
もちろん、防寒対策は十分に。
というわけで、今日は「冬のヨーロッパ一人旅」をテーマに、冬のヨーロッパの美しい風景をお届けします。
冬のヨーロッパの雪の風景、
冬の雨にしっとり塗れた古城や石畳、
雪のしんしんと降る町の広場、
クリスマスのイルミネーションに飾られた窓、
極寒の中でもほっこり暖かい気がするクリスマス・マーケット
世界の美しい冬の風景「ヨーロッパ編」をお楽しみください。
ヨーロッパの冬の風景
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